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2023年1月31日

消費税:ここが知りたいインボイス④ 適格請求書発行事業者の登録申請の注意点

 インボイス(適格請求書)を発行するには、適格請求書発行事業者の登録が必要です。制度が開始される令和5年10月1日から登録を受けるためには、原則として3月31日までの登録申請を行わなければなりません。しかし、令和5年度税制改正において、4月1日以後の申請であっても、10月1日を登録開始日として登録されることになるなど、柔軟に対応する方針が示されました。

 ただし、「登録通知書」が届くまでには、e-Tax提出で約3週間、書面提出で約1か月半を要するとされています。登録申請の意思がある方は早めに申請し、対応準備を進めましょう。

 なお、登録を受けると、登録番号や公表情報等が記載された「登録通知書」が送付されるとともに、国税庁「適格請求書発行事業者公表サイト」にも掲載されます。

経営:この費用、固定費?変動費? ~変動損益計算書の活用で儲けを見える化~

 売上から変動費を引くと限界利益になり、限界利益が固定費より多いと黒字になります。変動費と固定費を分けることで、利益を出すためには売上がどれぐらい必要なのかを把握できます。しかし、通常の損益計算書は、支出部分を「売上原価」と「販売費及び一般管理費」に分けるため、変動費と固定費を迅速に確認することができません。ここで役立つのが支出部分を変動費と固定費に分類し直した変動損益計算書です。

 この変動損益計算書を経営により活用するためには、その費用が固定費なのか変動費なのかを実情に合わせて見極めることです。業種・業態によっては売上にともなって変動する要素が固定費に含まれていることもあります。この部分を変動費として管理することで、より正しい限界利益が把握できることになります。

 固定費と変動費が自社の実情に合っているかどうかを確認してみましょう。

労務:中小企業の60時間を超える残業代が引き上げられます!

 令和5年4月1日より、中小企業の月60時間超の時間外労働に対する割増賃金率が25%から50%に引き上げられます。なお、月60時間の時間外労働時間の算定には、法定休日における労働時間は含まれません(法定休日での労働は割増賃金率が35%になります)。

 この機会に自社の残業のあり方を見直してみましょう。非効率な残業を減らすために残業申請書を整備することや、変形労働時間制を採用するなどの方法があります。

 また、明らかに所定労働時間内に終了しない業務量を与えている場合や、残業の慢性化を使用者が黙認している場合は、この機会に見直しましょう。

2022年12月27日

経営:主力商品は本当に儲かっているのか?~商品ごとに限界利益率を見る~

 原材料費や仕入価格の上昇が利益に影響を及ぼしています。変動損益計算書を活用して黒字化にする方策を考えてみましょう。

 自社商品の限界利益率を商品ごとに調べてみましょう。売上単価の高い「主力商品」が必ずしも限界利益率の高い儲かる商品とは限りません。売上単価よりも、限界利益率の高い商品の販売を伸ばすことで、利益の拡大につながります。

 売上高を「単価×数量」の式に分解すれば、いくら売ればよいのか(金額ベース)、いくつ売ればよいのか(数量ベース)で検討することができます。変動損益計算書を商品グループ別、部門別などに分解することで、自社の利益構造もわかるようになります。

消費税:ここが知りたいインボイス③ 仕入税額控除にはインボイスが必要!

 インボイス制度では、一定の事項が記載された帳簿と仕入先から受け取ったインボイスの保存がなければ、原則として仕入税額控除を適用することができません。

 自社が受け取るインボイスへの対応として、仕入先が適格請求書発行事業者であるかどうかの有無、インボイスの様式や受取方法(電子か紙)についての確認などが必要です。

 また、公共交通機関の運賃や自動販売機での購入のように、売手からインボイスを受け取ることが困難な取引については、一定の条件のもと帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる場合があります。

税務:こんな収入や支出は確定申告が必要です!

 所得税の確定申告に向けて、申告が必要な収入や支出を確認しましょう。

①補助金や協力金は、一部を除いて収入として計上します。

②台風や地震などの災害により自宅や家財が受けた損害は、雑損控除が利用できる場合があります。

③店舗兼自宅の家賃や水道光熱費などの家事関連費は、業務上必要な部分を明らかにして、按分して経費に計上します。

④従業員や役員などサラリーマンなどの給与所得者でも確定申告が必要な場合があります。

 ○給与収入が2,000万円を超える

 ○副業収入、不動産売却収入、保険の一時金や満期返戻金などの収入

 〇同族会社の役員が受け取る会社への貸付金の利子・貸付不動産の賃貸料

2022年11月30日

経営:経営理念は「見えない資源」~稲盛和夫に学ぶ

 京セラ創業者・稲盛和夫氏は、企業は製品や技術力、生産技術、資金力などの「見える資源」だけでなく、社員の能力ややる気、知恵、逆境を乗り越える力などの「見えない資源」もあって初めて発展、成長できるといいます。

 稲盛氏は人生で成功するための方程式として「人生・仕事の結果=考え×熱意×能力」を提唱しています。多少能力は劣っていたとしても、強い情熱があれば素晴らしい成果を上げられることを、過去に実感しています。さらに重要なのは考え方で、考え方がマイナスだと結果はマイナスになります。創業間もない京セラが大企業に伍して戦うことができ、急成長できたのは熱意や考え方がプラスだったからですが、そのベースとなったのが、稲盛氏自身の強い情熱と経営理念でした。変化の激しい時代だからこそ経営理念という見えない資源の価値を改めて考えてみてはいかがでしょうか。

税務:今年はこれだ! インボイスと電子取引への対応を進めよう!

令和5年は、消費税インボイス制度と電子取引データの電子保存への対応の年です。

(1)10月1日からのインボイス制度への対応

①10月1日からインボイスを発行するためには、3月31日までに適格請求書発行事業者への登録申請を済ませましょう。

②自社が発行するインボイスを確定し、取引先に通知します。利用しているシステムのインボイス対応の確認や写しの保存方法を決めましょう。

③取引先の適格請求書発行事業者への登録の意向や登録状況を確認します。取引先が発行するインボイスを事前に確認します。インボイス受取後の仕訳計上のタイミングや保存方法についての検討が必要です。

(2)電子取引データの電子保存への対応

電子取引データの保存については、現在、宥恕措置として令和5年12月31日まで紙による保存が認められていますが、令和6年1月1日から電子取引データは電子データの保存が必要になります。自社の電子取引を洗い出し、その保存方法を決めましょう。保存には、専用のソフトウェアを利用して事務負担の軽減を図りましょう。

※対応が遅れている中小企業などに配慮して、宥恕措置終了後も、引き続き紙による保存を認める措置が検討されています。今後の法改正にご注意ください。

経営:まだ間に合う! 補助金等の最新情報

補助金や助成金の中には、令和5年の1~2月頃に申請期限を迎えるものがあります。活用を検討中の補助金等があれば、期限を再確認して対応しましょう。

①事業再構築補助金:第8回公募申請期限/令和5年1月13日

②IT導入補助金(デジタル化基盤導入枠):申請期限/令和5年1月19日(予定)

③IT導入補助金(セキュリティ対策推進枠):申請期限/令和5年2月16日(予定)

④小規模事業者持続化補助金:第11回公募申請期限/令和5年2月下旬(予定)

⑤業務改善助成金:申請期限/令和5年1月31日

※上記の情報は令和4年11月10日現在のものです。補助金等は延長、再募集されることがありますので、最新情報に注意しましょう。

2022年11月1日

経営:めざせ! 付加価値経営〈その3〉 借入元本を返済するために必要な利益は?

 ゼロゼロ融資(実質無利子・無担保融資)の利子免除期間(3年)を経過すると利子を返済していかなければなりません。また、元本返済の据置を受けている場合は、その期限に応じて返済が始まることになります。

 現在、資金繰りが安定していても、借入返済の原資を確保していかなければなりません。借入返済の原資は「利益」です。その確保には、①付加価値(限界利益)を引き上げる、②固定費を極力抑える、この2つの組み合わせによって黒字決算を実現させることが必要です。借入返済について、漠然と考えるのではなく、具体的な数字に落とし込み、返済に必要な目標利益を計算し、それを目標として取り組みましょう。

税務:令和4年 年末調整はここに注意

 年末調整業務をスムーズに進めるには、事前の準備が大切です。年末調整の主な申告書として、基礎控除申告書、配偶者控除等申告書、所得金額調整控除申告書、扶養控除等申告書、保険料控除申告書、住宅借入金等特別控除申告書があります。

 基礎控除申告書は、年末調整の対象者が必ず記入します。また、給与収入850万円超で、納税者本人や同一生計配偶者、扶養親族が特別障害者である、扶養親族が23歳未満であるなどの条件に該当する場合は、所得金額調整控除申告書への記入が必要です。

 扶養控除等申告書は、扶養親族の異動がないかを確認し、収入がある場合は所得の見積額を記入するほか、障害者、ひとり親、寡婦等の該当も記入します。

 年末調整は電子化することで、申告書の記入や計算が自動化され、手間やミスの削減につながる、控除額の検算や控除証明書との突き合わせなどの経理担当者の確認作業が不要になる、など事務負担の軽減を図ることができます。

消費税:ここが知りたいインボイス② どの書類をインボイスにすればよいのか?

 インボイス制度では、書類の名称(請求書、納品書、領収書等)に関係なく、登録番号や適用税率、消費税額等などの一定の事項が記載されたものがインボイスになります。

 事業者間取引を行う事業者の場合、通常は、請求書がインボイスになるでしょう。また、取引の都度、取引先に納品書を発行し、請求書は1か月分をまとめて発行するような場合には、納品書に一定の事項を記載することでインボイスにすることも可能です。どちらをインボイスにするかによって、消費税額の計上時期が異なります。

 インボイスは、レシートや手書きの領収書でも構いません。小売業など不特定多数の者と取引する事業者は、インボイスに代えて、記載事項を簡易にした簡易インボイスを発行することも可能です。

2022年10月3日

消費税:ここが知りたいインボイス① なぜインボイスが必要なのか?

 インボイス制度が始まると、買手は売手から受け取ったインボイスと一定の事項を記載した帳簿書類の保存がないと、原則として仕入税額控除ができなくなります。

 インボイスは、売手が買手(得意先)に、適用税率や消費税額等を正しく伝えるための手段となるもので、きちんと対応しないと得意先に迷惑をかけることになります。

 インボイスを発行するには、適格請求書発行事業者の登録を受けなければなりません。買手が、仕入税額控除を必要としない消費者や免税事業者のみの場合は、インボイスを発行する必要がないため、あえて適格請求書発行事業者の登録をしないという選択肢が考えられます。

経営:めざせ!付加価値経営〈その2〉 自己資本比率を高めるにはどうすればいいのか?

 例えば、コロナ禍で売上高がゼロになるような店舗もあり、補助金等を申請してもなかなか給付されず、困った方もおられたでしょう。そんなとき自己資本が潤沢であれば、社員の給与や店舗の家賃を払い続けることができます。このようなことから、今、自己資本に関心が高まっています。自己資本は、経済情勢が悪化したときに企業を守る防波堤となるのものといえます。

 自己資本比率を高めるには、付加価値(限界利益)を高めることが前提となります。大事なことは、絶え間なく商品の品質向上やサービス提供の工夫を行うとともに、月次決算の精度を高めて、業績管理をより確実なものとし、コスト削減に努めて利益を出し、適正に税金を納めて内部留保をすることを地道に進める必要があります。

(注)本稿では「付加価値」を「限界利益」の意味で解説しています。

税務・労務:103万円・106万円・130万円! パート等の扶養の範囲の注意点

 仮に夫婦共働きで妻がパートで働いているようなとき、夫の扶養範囲に収まるかどうかの収入の基準として、103万円・106万円・130万円などの年収の壁があります。

 妻の収入が給与のみで年収103万円以下のとき、妻に所得税は課税されず、夫も自身の収入から配偶者控除を受けることができます。妻の収入が103万円超201万円以下であっても夫の合計所得金額が1,000万円以下であれば、配偶者特別控除を受けることができます。

 給与以外の収入として、株や為替、暗号資産等の取引による利益、物品等の転売益、生命保険の一時金、損害保険の払戻金等は、雑所得や一時所得として所得税の課税対象となる場合があります。これらを正しく把握しておかなければ、意図せずに「壁」を超えることなどが起きてしまいます。

 106万円・130万円の壁は社会保険への加入の必要性にかかわるものです。保険や年金は、将来のお金の問題にもかかわります。働き方についても十分に検討しましょう。

2022年8月31日

経営:めざせ!付加価値経営〈その1〉 付加価値を増やす経営をしてみませんか?

 材料費をはじめさまざまなコストが高騰する中にあっても、付加価値を高めて、給与を増やし、社員に夢や希望を与える企業を目指しましょう。付加価値とは、会社が創造した価値といえるもので、簡単にいえば「売上高」から「変動費」を引いた「限界利益(粗利)」のことです。

 変動損益計算書を活用し、付加価値の増加を目指し、その結果として付加価値の増加の範囲内で人件費を増やせば、労働分配率の上昇を抑えられます。

経営:収益力を改善するための計画をつくろう!

 企業は、ゼロゼロ融資(実質無利子・無担保融資)等の返済の本格化や、原材料・仕入価格(変動費)、燃料費・光熱費(固定費)などのコスト上昇という厳しい状況の中にあり、付加価値を増やす対策が必要となっています。

 利益確保のための方策を検討して、アクションプランに落とし込み、資金計画を作成しましょう。このような収益力改善の取り組みに対して、国も「ポストコロナ持続的発展計画事業」(ポスコロ事業)などで支援しています。

 ポスコロ事業は、経営改善に取り組む企業が、税理士などの認定支援機関の支援を受けて、資金計画、損益計画、アクションプラン等による早期経営改善計画を策定する場合に、費用の一部を国が補助する制度です。4月に制度が改正され、過去にこの制度を利用した企業でも、一定の場合は2回目の利用が可能になりました。

経営:今後増加する!? 法定福利費(事業主負担)について知っておこう

 令和4年10月から従業員101人以上の企業を対象にパートタイマー等への社会保険の適用が拡大されます(令和6年10月からは従業員51人以上まで引き下げ)。これは、社会保障費の支出の増加に伴い、1人でも多くの人に加入してもらうことが立法趣旨です。さらに、コロナ禍で雇用調整助成金の支出が激増し、雇用保険料の年2回(4月・10月)という異例の引き上げが行われます。

 これら法定福利費の上昇が見込まれる今、機械化、IT化、DXの推進によって従業員の労働生産性を高めて実質的な負担を軽減することや、業績を伸ばして、限界利益(粗利)を増加させるなどの対応が必要になります。

2022年7月29日

法務・税務:忘れていませんか? 不動産の相続登記 ~令和6年4月から登記が義務化!~

 登記簿上の所有者がわからない「所有者不明土地」の解消のため、相続登記や住所等変更登記が罰則付きで義務化されるなど民法等が改正されました。また、土地利用の円滑化の観点から、遺産分割の長期未了状態を解消するための新たなルールも導入されます。

 登記の義務化については、相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内に相続登記をしなければなりません(令和6年4月1日施行)。また、登記簿上の所有者は、住所や氏名を変更したときから2年以内に変更登記が必要です(令和8年4月27日までの政令で定める日から施行)。この改正は、施行日前に発生した相続も対象となるため、注意が必要です。

 また、遺産分割の新たなルールとして、相続開始から10年経過後に行う遺産分割については、原則として、法定相続分または指定相続分によって画一的に行うことになりました(令和5年4月1日施行)。

経営:続く原材料価格の高騰! どうする値上げ・価格の見直し

 エネルギー・原材料価格の高騰、急速な円安などから原価の上昇を招いていますが、単に原価上昇分を反映させるだけの値上げは難しいと考えている人も多いのではありませんか。「価値」を高めて「価格」を上げるなど、「上手な値上げ」を考えてみましょう。

①値上げしやすい商品や取引先から値上げする。

②商品の機能・品質を基本形のみに絞った「基本形」の部分を値下げして、無償提供していた付属品やサービスなどをオプションとして有料化する。

③価格帯を増やす(例えば、2つの価格帯のある商材について、中間にもう1つ価格帯を設けるなど)。

④直販を増やして、粗利益の増加を図り実質的な値上げ効果を得る。

⑤独自化や差別化によって、高い価格で販売できるブランドをつくる。

経営:ビジネスモデル俯瞰図で自社の全体像を可視化しよう

 金融機関や取引先に対して、自社の概要を伝える機会が増えています。そのようなときは「ビジネスモデル俯瞰図」を作成して、自社の商流や事業内容をわかりやすく伝えましょう。

 「ビジネスモデル俯瞰図」は、自社の業務の見直しや、課題の解決にも役立てることができます。売上高や構成比、限界利益などの数値を書き入れることで全体の流れがより具体的に見えてきます。

 近年の金融機関においては、財務情報のみに依存せず、事業内容や成長性を適切に評価(事業性評価)して融資や経営助言を行うことを推進しており、その際にも「ビジネスモデル俯瞰図」は役立ちます。また、早期経営改善計画策定支援事業(ポスコロ事業)においても提出が求められます。

2022年7月11日

 2022年7月11日(月)関与先企業様において、

 来年10月1日に開始する「適格請求書保存方式」

 いわゆる『インボイス制度』を有利に迎えるべく

 セミナーが開かれ、所長の松丸が講師として招かれました。

 

 消費税の概要から丁寧に解説の上、 インボイス制度開始後の変化、

 またそれに対する準備について、買い手・売り手それぞれの立場から

 1時間半ほどご説明しました。


 関与先企業 専務様より 取引先に対する要望が発表されたこともあり、

 参加された取引先社長様方は、セミナー終了後もその場に残られて

 情報収集をされていました。


2022年7月1日

金融:金融機関との信頼関係維持はタイムリーな情報提供がカギ!

 金融機関に融資申込みや業績の報告を行うときには、月次試算表などの根拠資料を一緒に提供しましょう。それらの資料により、金融機関は業況変化や業績見通しを確認できるため、融資手続きなどがスムーズになるでしょう。

 コロナ禍などさまざまな理由で、企業と金融機関との面談の機会が減る中で、金融機関との信頼関係を維持していくには、これまで以上に、正確でタイムリーな情報提供が重要になっています。また、「TKCモニタリング情報サービス」を利用すれば、決算書や月次試算表データを金融機関に自動的に開示することができます。

税務:電子取引データの保存の実務③(全3回) ~保存方法を検討する~

 電子取引データを電子で保存するには、改ざん防止のための措置(真実性)や可視性・検索性、保存期間などの法令の要件を満たさなければなりません。保存方法には、専用の保存システムを「利用する」「利用しない」の2つの方法がありますが、法令の要件を満たした上で、経理業務の負担軽減とデジタル化を図るには、専用の保存システムを利用するほうがメリットは大きいといえるでしょう。

 電子取引データの保存は、法令対応というだけでなく、これからのデジタル化社会の進展を考えると、経理業務を大きく変える可能性があります。取引先がペーパレス化・デジタル化に積極的であれば、自社もその対応が求められるでしょう。

 今後のデジタル化を見据えた対応を進めましょう。

税務・法務:役員と会社の取引②(全2回)~貸し借りを軽く考えていませんか?~

 役員と会社の関係は、同族会社やオーナー企業であっても、法律上は別人格です。役員と会社との間で、金銭や不動産の貸し借り、資産の売買などを行う際には、外部との取引と同様の手続きを踏まないと、会社法上や法人税法上の問題が生じるおそれがあります。

 例えば、金銭や不動産の貸し借りを行うときは、「金銭消費貸借契約書」や「不動産賃貸契約書」を作成します。会社への損害を防止するため、取引の内容によっては株主総会や取締役会の承認決議を受けて、議事録を作成します。

役員が会社から受け取る、または支払う利息や家賃が適正でない場合に、法人税法上、役員給与とされる場合があるため注意が必要です。

以上の記事について詳細を知りたい事業者の方は、
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